隙間のホコリ

リリシズム、エモーショナリズム、ネガティブ。

東京に来て一年が経ちました 【6月編】

3月初めから時差出勤、そして先週からのテレワークのおかげで、夜更かしカマしまくっている人間です。

(ダメビジネスマン)

 

6月編なんですけど、6月は唯一と言っていい程、本当に印象に無い月なんですよね。

 

それでも、人生初の飛び込み営業だったり、人生初の契約があったり、ちょこちょこと何かしらあった気がするんで、記憶を遡っていきます。

 

6月 【カタツムリ】

ずっと雨が降っていたのを覚えている。

太陽がこの世界から消えたみたいだった。

 

神様が悪戯でどこかに隠してたりするのかな、なんて想像するけど、そもそも神様と太陽ってどちらが大きいんだろう、とか、実は一緒なんじゃない?とか、そういうしょうもない疑問が無限に湧いてくるのが私の脳内。

 

さて、6月のトピックス。

•人生初!!飛び込み営業の巻(一巻)

•人生初!!受注(契約)の巻(二巻)

の2巻でお送り致します。

 

さて、まず飛び込み営業の巻。

 

これは、6月のグループ方針として、とにかくクォンティティーを追う、というもので、言い換えれば、商談件数(アポ件数)を重ねまくれ、というもの。

 

営業は、新人であってもその日その日のアポ目標を決めて、それを1日で追わなければならない。

 

例えば、「今日はアポ2件で取ります」、と宣言するとそれを達成するために、ひたすらアポ取得のために電話をする。ショート、つまり未達していれば、平気で18時以降、つまり定時以降も電話をする。

 

もちろん、18時以降に企業に営業電話をすると普通に怒られる。私も未達が故に、20時とかに電話をして、こっぴどく怒られたのは苦い思い出だ。

(マジで良心が痛むので嫌でした、だって普通に考えると迷惑ですよね)

 

※ただ、18時以降は電話担当の受付事務の方が帰っていることも多く、ストレートで社長に繋がることもあったりするので、ワンチャンあるのだ。

 

営業ごとに一年分の「営業リスト」が渡されている。つまり、「あなたの一年分の守備範囲はここからここまでですよ」というもの。

そのリストと一年間、戦っていかなければならない。

 

当然、アポを撮り続けているとリストが枯渇してくる。断られる企業が増えてくる。

 

そこで、打開策として「飛び込み営業」だ。

 

うーん、泥臭い。まさに体育会系。ザ•営業。

 

飛び込み営業をして、担当者(社長)と名刺交換できたら、それはその日のアポ件数に入るのだ。

 

飛び込み営業とは、読んで字の如く、約束なしでそのままインターホンを鳴らす営業スタイル。これも殆どの確率で断られるので、超効率が悪い。

 

そして、もちろん営業は日々、電話だけをしているのではない。

 

自らが取ったアポの商談が入っている。日に1〜3件はこなす。

 

その商談の合間に、飛び込み営業に行くのが定石。

その日商談した企業の近くのビルだとかに、その足で行くのだ。

 

私も人生初の飛び込み営業をした。

 

アポイントなし。

ほぼ断られる。

しかも、電話越しの断り、ではない。対面での断り。割と、緊張する。というか、インターホンの前で心臓が爆発しそうな勢いだった。もはや、この音はインターホンの向こう側に聞こえているのではないだろうか。

 

結果は、担当者と名刺交換ができた。

 

意外にもスムーズにいったので、なんだか呆気なかった。こんなもんか、という感想。

 

そうだ、仕事は意外と「こんなもんか」で溢れている。

 

できれば、やりたくないが。

 

 

二巻目。

 

私は人生初の受注(契約)をすることができた。

 

といっても、ほとんど上司の力が大きい。

主導権を持って商談を進めたのは上司だったので、この受注は上司のものだ、という感覚に陥った。

あまりにも、あっさりしていた。爪楊枝が、ポキッと折れるような。

 

それでも、自分のお客さんだし、企業はウチに期待して何十万円という金額のお金を払っているし、これで誰かの人生が左右されるかもしれない、と考えると、重い。

 

爪楊枝どころではない。

 

それでも、人生初受注も「こんなもんか」だったのだ。

 

もっと感慨深いものなのではないのか、とか、これは本気で仕事に取り組んでいない証拠なのでは、とか、思ったりした。

 

様々な感情が渦巻く。

喜ばしいことなのだから、嬉しいのは嬉しいし、でも、自分の力ではないし、でもそれは烏滸がましいし、上司の力を借りずに受注できるのか不安だな、とグルグルと回る。

 

人生初受注の日はちょうど雨上がりで、少し空に曇りがかってはいたものの、久しぶりの晴れ間が見えた1日だった。

 

足元に目をやると、カタツムリがいた。

 

この渦巻柄を背負っているカタツムリも、様々な感情を背負っているのだろうか。

 

だから、こんなにもノロいのか。

 

それとも、実は「こんなもんか」なんて気軽に思っているのだろうか。

 

改めて振り返ってみると、6月はこんなもんか。